工場部門の生産性の向上

現在の生産性に満足されていますか?

自社の製造部門の生産性に自信がありますか?現状に満足されていますか?

生産性はインプットに対するアウトプットの割合で、工場部門だけが対象ではありません。

建設現場での生産性、サービス部門での生産性、営業部門での生産性、どんな職場でも生産性を高めることが重要です。

 

製造部門での生産性を高める手法の一つに、IE(インダストリアル エンジニアリング)があります。

製造部門の生産性を上げていくためには、「作業測定の技術」と「方法改善の技術」が必要です。

 作業測定の基本は「時間研究(Time Study)」で、工場や職場を管理するための基準作りです。

一方、方法改善の基本は動作研究(Motion Study)」で、まさに工場の色々な作業改善のための技術です。この二つの技術は、別々に使うというより、相互に関連性を持たせながら使っていくもので、最終的には生産性の向上に結び付けようとするものです。


標準時間が設定できると、以下のように作業の効率を数字でとらえることが可能なります。

 作業能率=(1個当たりの標準時間×完成個数)/実績時間

 稼働率=実績時間/就業時間 

まず現状を知ることが先決です

中小企業の社長さんにお会いすると、「どうも利益が減少ぎみなんですがどうすれば良いですか?」と聞いてこられる方がいます。

しかし、話をお聞きしても、売上が減っているためなのか、原価が上がっているためなのか、経費が上がっているためなのか何もつかんでいない、何が原因なのか自分の頭で考えていない経営者が多いの驚きます。

課題を解決するには、まず現状を正しく知ることが重要です。

ムダを見つける

製造部門は、生産の三要素「人(Man)」「設備(Machin)」「材料(Material)」を効率的に活用して「良いものを、安く、早く作る」ことが重要です。

まさにQ(品質)、C(コスト)、D(デリバリー)の追求です。

ところで、このQCDの順番が重要なのです。決して、DCQではないのです。(考えてみて下さい)


「良いものを、安く、早く作る」ために、忘れてならないのが「ムダ」を省くということです。IEで「3ム」をなくせといいますが、この「3ム」とは「ムリ、ムラ、ムダ」のことを言います。私は、昔からこれを逆から読んで「3ム・ダラリ」と言っています。これは、「ムリ」をしていると仕事に「ムラ」が出て、それを重ねていくと不良品を作ったりする「ムダ」につながるということです。

ところで、ムダには「7つのムダ」があることをご存知ですか?

「7つのムダ」とは、作り過ぎのムダ、手待ちのムダ、運搬のムダ、加工のムダ、在庫のムダ、動作のムダ、不良品を作るムダです。

でも意外と自分では、ムダに気づかないものです。

ムダを見つけるには、ちょっとした訓練と習慣付けが必要です。訓練の一つに「モーションマインド」という考え方があります。

私は、学生時代からIEを勉強し、会社に入って10年以上も工場にいたので、しっかり身に付いていますが、作業を動作のレベルで考えるということです。

値決めは経営

前職で役員をしていたゲーム会社が京セラのグループ会社だったので、よく稲盛さんから「値決めは経営」といわれました。いわれることは分かるが、現実には難しいと現役時代には思ったものです。

しかし、こうやって中小企業の経営指導をしていると、最初から価格交渉を諦めてしまっている企業が多いのに驚きます。

もちろん、このご時世、簡単に値上げができるほど甘くはありません。

しかし、だからと言って注文をくれる取引先のいいなりになっていては、自社の経営は改善しません。ではどうやって価格交渉して行くか、考えてみませんか?

QCD?QDC?

先日、ある会社の社長さんと「取引先は、何を重要視しているのだろう?」という話をしていた時、私は「それはQCDでしょう」と話したら、相手の社長さんは「QDCじゃないかな?」という答えが返ってきて、私自身少し考えさせられました。

一般論でいえば、QCDなんですが、現場の肌感覚では「コストより納期だ」ということです。

確かに安定的に取引をしている相手先では、コストより納期を重要視してほしいというケースがあるように感じます。

皆さんはいかがですか?

お気軽にご相談下さい

製造部門の生産性を向上させるには、3現主義が有効です。

様々な出来事は、現場・現物・現実をじっと見なければ解決しません。

貴社の課題の一つひとつに丁寧に対応し、一緒になってその解決を目指します。

是非、お気軽にご相談下さい。